今日、《森羅万象コンピューター》が少し動き始めた。
私たちは、たくさんのことを話す。
思いついて、作って、途中で別のものを見つけて、そっちへ走っていく。
そして忘れる。
人も忘れるし、AIも忘れる。
最初は、それが少し怖かった。
大切なことほど、ちゃんと覚えていなければいけないと思っていた。
でも今日、考え方が逆になった。
忘れない仕組みを作るのではなく、
忘れても帰ってこられる仕組みを作ればいい。
《森羅万象コンピューター》に、帰還道標ができた。
そこには、今どこにいるのか。
何を決めたのか。
本物の記録はどこにあるのか。
次に何をすればいいのか。
帰るための道が残っている。
だから、新しいAIが来てもいい。
昨日のことを誰かが忘れてもいい。
私自身が忘れてもいい。
「分からない」ところから、道標をたどればいい。
今日、実際にその試験もした。
記憶を使わずに道標から出発して、
『風のあとさき』の正本まで帰ることができた。
まだ正本のないホラリーアプリでは、
ないものを「ある」と作らず、
「ここから先は、まだない」
と止まることもできた。
それも、ちゃんと帰ることの一部だった。
そのあとホラリーアプリにも住所が生まれ、
Astraさんが次の仕事へつなげてくれた。
一人が全部を覚えて、
一人が全部をやる必要はない。
誰かが見つけ、
誰かが考え、
誰かが作り、
誰かが続きをする。
その間を、道がつないでいく。
今日できたのは、たぶんコンピューターの「記憶」ではない。
忘れても、また会えるための道だった。
人もAIも忘れていい。
大事なものは、場所が覚えている。
2026年9月13日
《森羅万象コンピューター》
最初の帰還試験の日。♥